映画「ディスコード」

緑色の瞳がアップされている。

瞳は瞬きをした。

その瞬間それが青い瞳になった。

(マンションの中)

廊下には花の壁紙が貼ってあり

壁にはデコレーションや小さな絵がいくつか飾ってある。

部屋の中のベッドには女性が横になっているが
彼女は眼を開いている。

そして起き上り鏡に映し出される自分の姿を見少しだけ見た。

それから妹へ電話をかけながらキッチンまで移動した。

「ニコールよ いつ来るの?」

彼女はそう言いながらヤカンに水を入れコンロに置き火をつけた。

「辛いけど我慢しないと」

電話の向こうの妹と話しながら、
彼女はそう言った後リビングに向かい歩きだした。

「責任は果たしてるわ」

妹にそう言いながらリビングのカーテンを開けそのまま
部屋の端に置いてあるクリスマスツリーの飾りの電源を入れた。

「お葬式はしなくちゃ 私たちの母親よ」

ニコールはそう妹に言った後
スピーカーフォンに切り替え手紙を書きだした。

「その家には戻らない」妹は言う。

妹に対して「戻ってきなさい」
とニコールは言った。

「命令しないで
姉さんに言われたくない」と妹は姉に言う。

ニコールは「姉さんに言われたくないとはどういう意味」
と妹に聞き返す。

妹は、ニコールがまたクスリを使っていた事を言い出した。

「ムカつくわね!」
と言いニコールが4年以上前の妊娠前に辞めた事を言った。

すると妹は「ママが私たちにした事忘れたの?」
とおぞましい昔の話をニコールに思い出させるのであった。

おぞましい昔を思い出しながらニコールは
「頭がおかしくなりそう」と電話の向こうの妹に言った。

そして「仕事をしながら子育てをして今度はこれよ」
と彼女に愚痴った。

すると妹は「ママを許すならどうぞ。でも私はイヤ」
と頑なに言うのであった。

スピーカーフォンを解除して
「ママのお葬式よ 来ない気?」
と再度ニコールは聞いた。

(使われていない部屋)

1人で住むには広すぎるこの家には
当然使われていない部屋がある

その部屋にも同じ壁紙が貼ってあった。
しかし電気の点いていないその部屋は
昼間でもかすかな光が入るだけで薄暗い。

そしてその部屋の壁にある大きなダイヤのマーク
がより一層、室内の不気味さを引き立てた。

ニコールはコンロの火を止めヤカンを持ち
カップにお湯を注ぎそこに紅茶のTパックを入れた。

するとその直後、白熱灯の球が切れる。

薄暗くなった部屋の中をさほど気にせず
彼女はパソコンを開いた後、髪をポニーテールに束ねた。

その時彼女は自分の首辺りに何かを感じた
立ち上がりその周囲を見たが変わった様子はない。

何も確認できなかった彼女は再びパソコンを開いた。

それからもう一度周りを確認してから
skypで友人のリズにかけた。

skypに出たリズは
ニコールの娘エヴァを今寝かせたところだった。

ネットの接続が悪かったが、ニコールは
娘を呼んできてほしい事をリズに言った。

彼女はエヴァを起こしてskypカメラを向けた。

「エヴァ ママが見える?」
とニコールはパソコンに映っている娘に聞いた。

「ママ?」とパソコンに映っているエヴァ
はニコールに聞く。

ニコールは自分の姿が見えないと言う、パソコンの向こうのエヴァに
移動しながら「ママが見える?」と聞いた。

その返答がもらえないので「声が聞こえる?」
とニコールは再び娘に聞いた。

「くそっ ごめん口が悪くて」
電波が悪くイライラして口が悪くなった事を娘に謝った。

そして再びニコールは移動しながら娘に
「ママが見える?」と聞いた。

「見えない 声が聞こえるだけだよ」
とパソコンごしの母にエヴァは言った。

そしてまた移動しながら
「会いたいわ とっても愛してる」
とパソコンごしの娘にニコールは言った。

そして
「愛してるわ もうすぐ会える」
とニコールはエヴァに言った。

そして再び
「ママが見える?」
とニコールはパソコンごしのエヴァに聞く。

すると今度は
「見える」とエヴァは答えた。

「見えるの?」とニコールは聞き返す。

すると
「うん ママの後ろにいるのは誰?」とエヴァは聞いてきた。

彼女は娘の質問に寒気を感じ後ろを振り返った・・。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする