映画「江ノ島プリズム」

ガキの頃の夏の日、修太は朔をおぶりながら
長い山の階段を上っていた。

ミチルは2人のランドセルを担ぎながら
彼らと共に山を登った。

ハァハァ言いきつそうな修太に
「一度下りる?」と朔は聞いた。

しかし修太は「大丈夫平気だって」
とやせ我慢を言う。

ランドセルを3つ持ったミチルは
「やっぱり引き返そうよ」と修太に言った。

「冒険しようって言い出したのミチルだろ」
しんどそうに、しかし半ば怒りながら
修太はミチルに言った。

「言ったけどぉ」ミチルは困りながら
そう修太に返す。

「なぁ俺自分で歩くから」
朔は修太に言った。

「それはダメ!無理な運動はやめなさいって
言われてるでしょ」ミチルは朔に注意した。

「ゆっくり歩けば大丈夫だって」
朔はミチルに言った。

「俺決めたんだ。朔おぶって
一緒に頂上まで行くって」
そう言って修太は自分に気合を入れた。

「何でお前が決めた事に
俺が従うんだよ。お前は王様か?」
朔は修太に問いかける。

指摘をもらい修太は表情をゆがめる

ミチルは面白がって
「王様が家来おぶってる」と言い笑いだした。

「走るぞ~」朔をおぶったまま
修太は、修行僧のように山道を駆け上がった。

修太に後れをとるまいと、
ミチルも彼に続き山道を駆け上がった。

3人は頂上についた。修太は朔を下ろし、
彼らは景色が見える場所まで小走りをした。

山頂から見える快晴の空には綺麗な虹がかかっている。

その虹を見た3人の顔には、笑顔があふれていた。

「江ノ島プリズム」

カレンダーは12月20日 
時計は8時59分と表示されている。

9時になりアラームが鳴った。

修太ははまだ眠そうに布団をかぶったまま、

手探りでアラームを止めようとするが
何度も空振りした。

母が部屋に入って来て
まだ鳴り続けているアラームを止め

「開けるわよ~」と言いながらカーテンと窓を開けた。

「開けてから言うなよ」
まだ目を開けず眠そうにあくびをしながら
修太は母に言った。

「早く支度しなさい。」
母(仁美)は修太にネクタイを投げた。

「もう二年だなんて…ミチルちゃん帰ってんの?」
仁美は修太に聞いた。

「あいつは帰ってこねえよ」
ベットから起き上がった修太は
トレーナーを脱ぎそう言い、

そのままかけてある喪服を手にし
それを着ようとした。

パチン!!

仁美は修太の背中に平手打ちを入れた。

「いってぇ!」修太は驚いた顔で仁美を見た。

「背中を伸ばす。」そう修太にいった後
仁美は部屋を後にした。

「なんだよ」
いきなりカツを入れられ
訳が分からなかったが、

彼はYシャツを着ながら

2年前の事を思い返す

修太の声(久しぶりにガキの頃の夢を見た)

喪服を着た修太は玄関を出て
城ヶ崎家の門を閉じ道を下った。

 
3人の小学生が楽しそうに
修太を追い越し道を下って行った。
彼はその様子を眺めていた。

修太の声(俺たちはいつも3人一緒だったんだ。)

海で泳ぐサーファー

海岸には子供たちが元気よく遊んでいる

修太電車に乗って朔の家へ向かった

修太の声(あの日朔が死んじまうまでは)

朔の家に着き、彼の遺影に修太はお参りする。

朔の母に修太は2階の彼の部屋に行っててほしいと言われた

朔の叔母さんを待っている間、修太は

彼の部屋に貼ってある写真を見た。

どの写真も一緒だった3人のうちの誰かが映っている。

ふと修太は彼の机の上にある手紙を手にした。

(回想)

「はいっ」フードコートを着た
ミチルが修太に手紙を渡した。

「ラブレターか?」
修太はミチルを少し冷やかすような
口調でそう言った。

「ある意味そうかも」ミチルは言った。

「そんなもん自分で渡せよ」
修太はミチルにまた言う。

「それが出来ない乙女心分かんないかなぁ」
ミチルは修太にそう言った。

修太はアイスを袋から出して食べようとする。

「試合前でしょ~」
そう言い修太が
〈食べようとしているアイス》
をミチルは取り上げた。

「いやいや乙女って誰が…」
修太は否定した。

「お願い」ミチルは修太に手紙を渡した。

修太は黙って受け取り自転車を引き歩きながら、
「試合見に来ねぇの?」とミチルに尋ねた。

「勝利の女神がいないと不安なんだ」
彼女は修太に向かって嬉しそうに言った。

「ハァ?女神って誰だよ」
修太は自転車を引いたまま半笑いで答えた。

「朔に会えんの試合終わってからになんぜ?」
自転車を引いたまま修太はミチルに問いかけた。

「それでいいの」ミチルは修太にそう返した。

「修太・・・元気でね」彼女は一瞬真剣な表情をした後

満面の笑みを浮かべ、だが どこか寂しそうに彼の前から走り去った。

「ハァ?」意味の分からなかった彼はそう言い
自転車を両手で持ち引いた。

やがて道路に出て自転車に乗りながら
修太は体育館に向かった。

しかし、橋の上を渡っている時だった、
自転車のチェーンが外れる。

仕方なく、自転車を借りる為
朔の家へ行った。

病院の定期検診の為、朔は居なく
家には彼のおばさん1人が居た。

自転車のチェーンが切れたので
朔の自転車を借りる旨の許可をとり

朔が帰ってきたら渡してほしいと
ミチルから預かって来た手紙を彼女に渡し

彼はバスケの試合会場へと向かった。

試合会場へと着き、修太は試合を行う。

しかし彼は3ポイントシュートを狙い
外してしまう。

試合は終わり修太のチームは負ける。

監督とチーム皆で、試合の反省点を振り返った。

しかし

その直後 修太は友人に不幸があった知らせを受ける。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする