映画「ポストマン」

男は一匹のロバを連れて砂漠を歩いていた。

「WKCCです、24時間楽しいおしゃべり
スーツ情報に天気予報・最近の犯罪の激増は―

過激グループホルニスト軍団と関係が?
彼らが信奉するのは―

人種差別主義者ネイサン・ホルン」

男性の持つのラジオからは物騒なニュースが流れている

旅人風の格好をした彼は砂漠と、
そこに散乱する、数隻のボート
それに遊具で遊ぶ子供を見た。

その近くには1匹の犬が座っている。

ユタ州 塩砂漠 2013年

女性の声(相次ぐ戦争の結果父が子供のころ―

     大都市は崩壊した。更に伝染病が蔓延
   
   生き残った人々は災害から身を守るため― 

      各地に小さな集落を形成した

       無秩序が支配する世界

    父はその世界を旅する孤独な旅人だった

      地球そのものも常軌を失い―

         冬が3年続いて―

      汚染された雪が降り続いた

     海も汚染され生命は死に絶えた

      人々は16年間空を見上げて―

        風が戻るのを待った 

     海はいつ安堵のため息をつくのか)

砂漠に砂嵐が吹き荒れる中、1匹のライオンが
、落ちている空の缶詰で遊んでいる

淀んだ空を見ながら、男は黙って再び旅を続けた。

淀んだ空はやがて晴れ上がっていった。

彼は廃墟の中進んで行くと、ガソリンスタンドがあり、
そこに水が溜まっていた。

彼の飼っているラバ(ビル)はその水を飲み始める。

「よせ、ビル!」男性はビルが水を飲むのを止めた。

「調べてからだ」彼は水質検査を行った。

検査の結果、

毒は入っていなかったものの、
味は保証できないと言う事が分かり

味を確認した結果、その水がシンナー
のような味だと言う事が分かった。

しかしビルはその水を飲み始めた。

「お前はえり好みしないから偉い」
男性はビルを褒めた。

「それが野生のラバだ」

「まず シンナーの味も平気」

そう言いながら男性はガソリンスタンドの
休憩所に入るため入口に近づいた

そこでふと彼は立ち止った

割れたがガラスに映るのは
オープンカーに乗った皆幸せそうな家族5人の幻想

蘇る昔の風景に負けず
彼は休憩所の扉を開けようとする

しかし扉は開かないので
ガラスが割れた窓から入ることにした。

休憩所の中は滅茶苦茶に荒らされている。

「ビル、テレビだぞ!」
男性は落ちているテレビを起こして
ソファに腰掛けた。

「147チャンネルある」
そう言いチャンネルブックを見た。

「宗教番組からクイズ番組」

“人生は砂時計のように…”

チャンネルを選択しテレビを付けた

「月曜の夜 月曜フットボール」

男性がチャンネルブックを見ていると
後ろの方で缶が落ちる音がした。

猟銃を構え
「止まれ 面倒はお断りだ」と言い

「そっちもだろ?引き分けにしよう」
そう言い、音のした方へ近づき
散乱している物を一気にどかした。

すると鹿が出てきて
急いでそのまま走り去った。

男性は落ち着いて鹿のいた辺りを見てみた。
そこには開いているたばこの自販機があり、
その中に彼はタバコを数箱見つける事が出来た。

「すごい!」

ガソリンスタンドの屋根に上り
夕焼けの空を見ながら男性はタバコを吸う。

その下には廃墟が広がっていた。

「分かってる  俺のルールだ」

「“文明は避けて通れ”」

「だが食わなきゃ死ぬ 開けろ」

「自転車と同じだ 久しぶりでも勘はすぐ戻るさ」

「お前はラクだ 立ってりゃいいんだから」

「奴らと話すのは俺だ」

「もっと開けろ ひどい汚い歯だ」

男性はそう話しながらビルの歯を磨いた

(男性とビルは旅を続けたが食糧が尽きた為
見つけた村に行くことにした。)

(村)

女性がピアノで出した不協和音が鳴り響く。

男性は高台に上り村中の人が見ている中で
劇をした。

“恐れるな マクベス!”

“バーナムの森が動き出すまで”

男性はおもちゃの剣を振る

一瞬ピアノの音が止む

“いいな” 

“バーナムの森が動き出すまで!”

再びピアノの音は鳴り出した。

そして舞台にビルが現れた。

“剣を抜け”

男性はビルにおもちゃの剣を咥えさせた

“魔女の―”

“予言が現実となった”

“最後の食い物をかけても戦うぞ!”

ビルと軽いちゃんばらをした後
ちょっとだけビルのお尻を刺した。

ビルは役者のように情けない声を出す。

その後女性はピアノで優しい音色を弾く。

男性はため息をつき少し下を向き
再び話し始めた。

“明日も”

“その明日も”

“その翌日も”

“消えろ ともし火!”

“人生は影法師”

“舞台を歩き回ってすぐに消えてしまう―”

“哀れな役者”

“何も分かってない…”

(“愚か者”)女性は小声でこう言ったが

男性は“アホ野郎”と言った

“わめき散らすだけで―”

“その言葉は”

“空っぽ”

男性はそう言うとそのままかがみこんだ。
ピアノの音も止まる
  

そして今度は力強い和音を女性は鳴り響かせた。

“風よ吹け!”

“破滅よ来い!”

“死ぬ時は―”

“よろいを脱いで死のう!”

そう言って男性は剣を振り上げた。

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