映画「南極物語」

まだ夜が明けぬ中、
荒れた海を一隻の船が進んでいる。

船の進む先は白夜が起きている為
夜間でも波のしぶきを見ることはできる。

昭和三十二年 一月

海上保安庁観測船

「宗谷」(2497トン)は

暴風圏を超え 南極に向かっていた。

日が昇った事で、ようやく動物達も活動し出し
飛んでいるうみねこや、氷の上にいるペンギンが
確認できる。

そして辺りは夕焼けの時刻になり
更に時は進む。

また日が昇り氷の上で過ごす
大勢のペンギンやアザラシが確認できた。

船は辺り一帯に広がる氷を割り進む

《南極物語》

オングル島 昭和基地

国際地球観測年に参加した日本が
初めて建設した基地であった。

ここで11名の越冬隊員と共に
雌犬一頭を含む19頭の樺太犬が―

翌年の本観測を成功させる為
越冬生活を送ることになった。

それは南極の厳しい
自然との戦いでもあった。

「おおぃ飯だぜ」

黄色い全身フードを着た隊員2人が
バケツ一杯に餌を入れ
犬達の方へ歩いて行き叫んだ。

お腹をすかせた犬達は隊員に向かって吠える。

「はいタロ  はいジロ」

隊員はまず2匹の犬の前に
それぞれ、凍った魚を数本を置いた。

しかし少しして2匹の犬、
太郎と次郎が喧嘩をし出す。

「こらタロ! こらジロ!」

隊員は2匹の喧嘩を止め

「いつまで甘えてんだ!お前達
同じ南極育ちの兄弟じゃないか!」
その様に隊員は2匹に向かって怒った。

一人の隊員がキャタピラーがついた乗り物に乗り
出かけた。

「10月の初めには出発したい。
遅くなると海氷状態が危険で

とても内陸旅行はできんだろ。」
青い防寒着を着た隊員
(第一次越冬隊長 小沢 大)が言った。

「しかしあのエンジンの調子じゃ
とても長期旅行は無理でしょ」

淡緑色の防寒着を着た隊員は
小沢に言った。

それから

「一号車は修理の見込みは立たんし
弱ったなぁ」小沢は言った。

そして淡緑色の防寒着を着た隊員は
良い雪上車の話をする。

「しかしボツンヌーテンに行きたい。
折角南極へ来たのだから」
小沢隊長はそう洩らした。

しかし髭を生やした灰色のニット帽をかぶった隊員は

「その気持ちは分かりますが予備観測と言う隊の使命
から考えればもう十分に役目を果たしましたよ」
とそう言うのだった。

「潮田君、犬ぞりはどれくらいの荷物を運べる?」
小沢隊長は潮田隊員に尋ねた。

「重量運搬を目的にした場合は、引きの体重の約半分
1頭だいたい36キロ、15頭だと」

小沢隊長はに言われ潮田隊員は考えた。
 
「270です」赤いニット帽をかぶった隊員が答えた。

その後、隊員達は一匹ずつ犬の体重を測った。

南極大陸長期旅行は犬ぞり隊で行われる事になり
10月16日基地を出発することになった。

選抜された最強の15頭の犬ぞり隊であった。

その目的は、南極大陸内にそびえる
ボツンヌーテンを踏破し

その正確な位置、標高を天測し
地質を調査する事であった。

地質調査兼犬ぞり係として、潮田暁
気象観測兼犬ぞり係として、越智健二郎
登山経験豊かな医師の、尾崎雄三

この3名が隊員に選ばれた。

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